昨春、2年生エースとして駒大苫小牧を全道優勝に導いた北嶋洸太(3年)が7日、今秋の東都大学リーグを制した強豪、亜大のスポーツ・文化活動推薦入試に合格した。

日本ハム1位指名の苫小牧駒大・伊藤大海投手(23)は、高校のOBで中学時代に所属した函館東リトルシニア時代からの先輩。投球術や変化球、心構えまで徹底して学んできた“アニキ”の教えをもとに進化し、4年後のプロ入りを目指す。

まずは強豪大で成長し、高校で届かなかった全国舞台を目指す。初めて背番号1を背負った2年春に全道王座に立つも、夏は2年連続南北海道大会4強。秋も1年秋の全道4強が最高と、甲子園には手が届かなかった。「高校で全国優勝を果たせなかった。厳しい大学で力を付けて日本一を達成したい」と前を向いた。

兄凌太さん(23)が、日本ハム1位指名を受けた伊藤と同学年で、函館東リトルシニアのチームメートだったこともあり、野球を始めた小3から“もう1人の兄”のように慕ってきた。5日には母校を訪れた伊藤と一緒に約2時間、筋力トレーニングやキャッチボール。「伸びが違う。あのレベルの球を投げないとプロにはなれない。大海さんのような投手になりたい」と目標に定めた。

同じ室蘭地区で競い合い今夏、南大会準々決勝で投げ勝った苫小牧中央の左腕、根本悠楓(3年)が日本ハム5位指名を受けたことも大きな刺激だ。自身も切れのある直球とスライダーを武器に、2年時からプロの注目を受けていたが志望届は出さず、進学を選択した。「ずっと投げ合ってきたし、負けられない。成長して4年後、1位指名されるような投手になりたい」と強い口調で話した。

亜大は、今秋ドラフトで最速156キロ右腕の平内龍太投手(4年=神戸国際大付)が巨人1位、同150キロ右腕、内間拓馬投手(4年=宜野座)が楽天4位指名を受けるなど、好投手を輩出している。現在の最速は146キロ。「大学4年間で155キロまで出せるようになりたい。日本シリーズのソフトバンクの投手も、みんなそれぐらいの球を投げていたので」。日本最高峰の舞台に立つ夢を抱き、新天地へと旅立つ。【永野高輔】

◆北嶋洸太(きたじま・こうた)2002年(平14)8月1日、函館市生まれ。函館磨光小3年時に磨光クラブで野球を始める。函館尾札部中時代は函館東リトルシニア所属。駒大苫小牧では1年春に背番号10でベンチ入り。背番号1を付けた2年春、エースとして全道大会決勝の苫小牧工戦で2安打14奪三振完封し、優勝に導く。夏は2、3年と連続で南大会4強。好きな選手、尊敬する選手はシニア時代からの先輩で、今秋のドラフトで日本ハム1位指名を受けた苫小牧駒大・伊藤大海投手。家族は両親と兄。最速146キロ。遠投100メートル。174センチ、77キロ。血液型O。右投げ右打ち。