第104回全国高校野球選手権新潟大会の組み合わせ抽選が23日、新潟市秋葉区文化会館で行われ、各校の顧問が抽選に臨んだ。大会は71チーム(81校)が参加して9日開幕。決勝は27日にハードオフエコスタジアム新潟で行われる。今年は3年ぶりに開会式(9日)の入場行進が行われる。選手宣誓は村上の伊藤佑真主将(3年)に決まった。日刊スポーツでは明日25日から注目選手を紹介していく。

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第1シード、春季県大会優勝の東京学館新潟は主砲の上村泰雅(3年)を軸にした打線のつながりが武器。春は調整不足だったエース中町龍之介(3年)が復調すれば投手陣に厚みが増す。同ブロックにはプロ注目の本格派右腕、茨木秀俊(3年)を擁する帝京長岡が入った。昨夏の県大会準優勝の新潟産大付も力を付けてきた。

3大会連続の甲子園を狙う第2シードの日本文理は今秋のドラフト候補、エース田中晴也(3年)が投打でスケールアップ。春は4番を打った高橋史佳ら2年生の成長も大きい。同ブロックでは打力のある村上桜ケ丘、昨夏8強の関根学園も侮れない。

昨秋の県大会優勝校、北越は第3シード。主戦の山倉大武(3年)を中心に5人の左腕投手を前面に出す。春8強の新潟明訓は長距離砲の反町謙介、技巧派右腕の川瀬直(いずれも3年)を中心に投打のバランスがいい試合巧者。上越は近藤佑大、新潟工は桐生隼(いずれも3年)と左腕の好投手を擁する。

昨夏はコロナの影響で出場辞退した第4シードの中越は2年分の思いを背負う。本格派の小幡拳志郎(3年)は球速がアップ。打線は巧打の吉井愛斗主将(同)、長打力のある杉田海人(同)ら勝負強い。春のベスト8、高田北城は粘り強い試合運びで上位を狙う。

<左手を抽選箱に>

新潟第一顧問の富樫信浩監督(61)は右利きながら、左手を抽選箱に入れた。「本抽選はいつも左手」と引き当てたのは新潟南との初戦。元県高野連理事長で、今春から監督として“現場”復帰した。「最後に監督をやったのは22年前の六日町。これはこれで楽しい」。抽選会の雰囲気を味わった富樫監督は「打撃が安定して、だいぶ良くなってきた」と手応えも話した。

<選手宣誓「当たり」>

村上は選手宣誓の希望校15校の抽選で田島甲太部長(38)が「当たり」を引き当てた。締め切り当日の16日に伊藤主将に打診し、「やりたい」という希望を確認。慌てて事務局に連絡して大任をつかんだ。抽選会後の電話で「ありがとうございます」という伊藤主将の声を聞いたという。「開会式の雰囲気をより一層、感じてもらえる」と田島部長はくじ運の強さを喜んでいた。