疲れ知らずのドラフト注目左腕が、中1日のマウンドで最高のアピールをした。大商大(関西6大学)エース星野世那投手(4年=近江)が初戦に続き先発し、日米スカウト陣の前で7回1安打無失点の快投を見せた。使い捨てカイロを活用して血流をよくする独自の疲労回復法が実を結び、腕を力強く振って94球の完封勝利。国学院大(東都)や5年ぶりの優勝を狙う慶大(東京6大学)とともに8強入りを決めた。
◇ ◇ ◇
中1日とは思えない快投は使い捨てカイロのおかげ? 1回戦(九産大)に続いて先発した星野は「序盤はちょっと浮足立った」と2回までは4四球を与えるなど制球が乱れるも、回を追うごとに本来の調子を取り戻し4回以降は無四球。持ち前の力強い真っすぐと多彩な変化球をうまく組み合わせ、わずか1安打に抑える完封で8強入りに導いた。
試合後はアイシングをする投手も多い中、取材エリアにきた星野の腕にはなにもついてない。日頃のケアを聞くと、意外な答えだった。「自分はアイシングじゃなくて『温める方』をしていて。冷やすのは一瞬の炎症とかは抑えてくれるけど、自分は結構カイロを貼ったり、お風呂でしっかり熱いお湯につかったり。寝る時にカイロを貼って温めると血流が良くなるので、そっちの方が疲労の回復になると思ってます」。
1年ほど前に教えてもらって実際に試すと、効果はてきめん。「朝起きるとすごく体が軽くなっているというか、肩やひじの疲労感が全然違った。それからは毎日続けてます」。今大会の1回戦の登板後も、この試合の前夜にも抜かりなく温めた。箱買いしていて、バッグの中に常備。3日間で203球を投げきる原動力となった。
近江時代の同学年には山田陽翔投手(現西武)がおり、目指すのは同じ舞台。「大学野球をしっかりやり切ってプロの世界に挑戦したい」。秋に向け、自分にとっての最適ケアで思い切り腕を振る。【佐藤妙月】
◆星野世那(ほしの・せな)2004年(平16)6月14日、滋賀・大津市出身。仰木スポーツ少年団野球-草津シニアを経て、近江に進学。同学年の山田陽翔投手(現西武)とともに3度甲子園に出場し、22年春は準優勝に輝いた。大商大では4年春に4勝を挙げ最優秀選手(MVP)に選ばれた。179センチ、78キロ。最速151キロ。左投げ左打ち。
巨人榑松伸介ディレクタースカウト 力感なく投げている。真っすぐは元々素晴らしいが、加えて今日(10日)はチェンジアップ、スライダーといった変化球が切れている。
ロッテ三家和真スカウト 単純にボールが強いし手元が強いので、良い真っすぐを投げている。あとはチェンジアップが結構うまく扱えている。



