有明(熊本)が東日本国際大昌平(福島)を終盤の逆転劇で下し、初出場の熊本県勢では63年ぶりのベスト8を決めた。
相棒のアクシデントを救った。緊急先発となったエース斉藤遼汰郎投手(3年)が9回109球5安打7奪三振1失点で完投勝利。「ベスト8かけた戦いで相手もレベルが高いところで1点で抑えられたっていう自信はつきました」と振り返った。
先発予定だった“斉藤工”コンビの工修哉投手(3年)がオーダー表提出後の試合前練習にて左手を負傷し、登板が難しくなった。アップも終え、バッティング練習中という試合直前での先発告知だったが、そこまで驚きや緊張はなかった。斉藤はむしろ「自分も先発したかったんでできてうれしい。完投できる能力は自分でも持っていると思うんで、大丈夫かな」と昨秋九州大会以来となる久しぶりの先発にわくわくした。
工から「ごめん、任せたよ」と送り出されマウンドへ。初回、先頭に二塁打を浴びて1失点。2回も暴投などで三塁まで進められるも無失点で抑えると、3回からはテンポ良く投げ込んだ。
0を積み重ねながら打線の援護を待っていると0-1の終盤8回、ついにこの日も「泥んこムツゴロウ打線」が反撃。一挙4点で逆転してもらうと斉藤は「点数取った回は必ずピンチが来ると思ってるんで、ピンチを与えずに0で抑えよう」とその裏を三者凡退で抑え、最終回も3人斬りで試合を決めた。この日の調子は10点満点で「7か8点。中盤後半にかけて徐々に良くなってきて、変化球も真っすぐもストライク入りだしたのが良かった。まっすぐの伸びが全国レベルでもまっすぐで押せてるなって思います」と大舞台で大観衆の中、自身の満足いく投球を披露した。
この試合の終了間際にも熊本で震度3の地震が発生し、7月28日の熊本地震から約20日間経ったいまでも不安な生活が続く熊本県民。「元気を今日も与えられたかなって。次の試合も厳しい戦いになると思うんですけど、そこで粘り強くまた元気与えられるように」。目標にしていたベスト8を達成したが「最終的な目標は優勝なんで、次の試合も勝てるように頑張ります」と被災地へ勇気を届け続けるべくまだまだ戦い抜く。

