<高校野球神奈川大会:横浜8-0上矢部>◇14日◇2回戦◇保土ケ谷・神奈川新聞スタジアム

 ハマの“怪物”がベールを脱いだ。横浜の4番・高浜祐仁(ゆうと)内野手(1年)が、神奈川大会初戦の初打席で3ランを放った。1死一、二塁で内角の直球を振り抜くと、打球は左翼席の場外に消えた。横浜の1年生4番打者は珍しく、92年の紀田(元西武)07年の筒香(DeNA)ら数えるほど。あどけなさの残る181センチ、81キロの長距離砲は、神奈川初の4季連続の甲子園を狙う名門を勢いづけた。【横浜夏の甲子園

 主な4番打者】

 ◆鈴木尚典

 2年時の89年に左翼手で出場、初戦の2回戦星稜(石川)戦で4打数1安打で敗退。のちプロ野球の横浜で97、98年に首位打者獲得。08年引退。

 ◆紀田彰一

 94年の三塁手で、初戦敗退した那覇商戦で敬遠1つ含む4打席4四球。同年ドラフト1位指名で横浜入り。00年西武で引退。

 ◆阿部真宏

 1年時もベンチ入りしたが、3年時の96年は4番遊撃手で出場。2戦目の3回戦福井商戦で4打数3安打2打点も敗退。法大を経て01年から近鉄でプレー、現西武。

 ◆松坂大輔

 優勝した98年のエース。1、3回戦では後藤武敏(現DeNA)が4番だったが、2回戦と準々決勝から決勝までの4試合4番。2回戦鹿児島実戦では杉内(現巨人)から2ランを放った。西武で最多勝など多くのタイトルを獲得。現在、大リーグのレッドソックス所属。

 ◆福田永将

 1年時から涌井(西武)とバッテリーを組んだ。最後の06年夏は4番捕手で出場、5打数無安打に終わり、大阪桐蔭に1回戦で敗れた。現中日。

 ◆筒香嘉智

 2年夏の08年、準々決勝の聖光学院(福島)戦で2ランと満塁弾を連発。1試合8打点の大会タイを記録した。準決勝までの5試合で19打数10安打14打点、3本塁打。2年生の1大会3アーチは板倉(早実)、清原(PL学園)に次いで史上3人目のことだった。現DeNA。