第65回秋季関東地区高校野球神奈川県大会(9月8日開幕、保土ケ谷・神奈川新聞スタジアムほか)の組み合わせ抽選会が6日、横浜市内で行われた。今夏の甲子園で36回で68三振を奪った松井裕樹投手(2年)を擁する桐光学園は、9日の2回戦から登場。相模原総合-中央農の勝者と初戦を行う。決勝は10月7日で、上位2校が関東大会(10月27日開幕、群馬)に出場する。

 夏の甲子園を席巻した松井は、ぶっつけ本番で初戦を迎える。4試合36回で577球を投げた甲子園から帰った後は、1週間ほど肩の疲労を取るためランニング中心のメニューをこなした。8月下旬に投球練習を再開したが、登板が予定されていた1日の練習試合が雨で中止となった。このため、来春センバツの重要参考資料となる秋季大会初戦は、8月20日の甲子園準々決勝(対光星学院)以来の試合登板となる。

 抽選会に臨んだ野呂雅之監督(51)は、松井の状態を問われると「全然。9日に合わせて遠投をしてきた。夏のようにバランスよくいけるか。ちょっと感覚が狂った時にいい投球ができるかどうか」と不安を口にした。折しも桐光学園は7日までテスト期間中。「バランスの悪い時期だけど、9日を全力で切り抜ければ」と底力に期待した。

 松井は超高校級のスライダーを持つが、主将の鈴木航介捕手(2年)との相性も鍵を握る。鈴木主将は中学でもバッテリーを組んでいたが「松井は中学と今では全然違う。ブルペンと試合も違う。(捕球は)簡単ではない」と話した。順当なら今夏の神奈川大会と同じく、準々決勝で横浜と対戦する。鈴木は「全員で相手はどこでも関係ないと話していた。1校ずつ勝っていけば大丈夫」と強気だった。【斎藤直樹】