<高校野球福島大会:日大東北4-3福島商>◇23日◇準々決勝◇開成山

 福島の4強をかけた左右NO・1投手対決は、日大東北のプロ注目右腕・大和田啓亮(3年)に軍配が上がった。初回の先頭打者を137キロの速球で空振り三振。その後も直球主体で攻め続けた。7回以降に1点ずつを失ったが、9回133球7安打3失点。福島商の左腕エース田積悠(3年)に投げ勝ち「リリースの瞬間にうまく力が入って、ボールにいいスピンがかけられた」と汗をぬぐった。

 試合前の調整法を切り替えたのも実った。ブルペンでの投球数を50球から30球に減らし、直球主体に変更。すると「最初から球速も出て一番調子が良いと感じた」。5回にこの日最速の143キロを計測し、9回にも141キロをマークするなど最後まで球威は落ちなかった。真っすぐを狙われて3失点しただけに「まだ60点」と厳しいが、状態は確実に上がっている。大和田が、負けないピッチャーになってきた。【鹿野雄太】