マック君がエンゼルス大谷へ送った手紙
マック君がエンゼルス大谷へ送った手紙

米国アナハイム近郊に住む8歳のマック君は、エンゼルス大谷翔平投手(24)へ、手紙を書いた。

おおたにせんしゅへ 

CHOCびょういんにきてくれてありがとう。シーツにかくれてごめんね。ぼくは、はんぶんにほんじんだよ。

なおったらエンジェルズみにいきたいよ。

ボールなげるの早いんだね。ぼくも早いよ。

こんどみせてくれる?

こんどはにほんごでおはなしようね。(原文まま)

日本人と米国人のハーフで、どちらかと言えば英語が得意だが「投手大谷」を見たいという思いを伝えるため、日本語で一生懸命書いた。

大谷らエンゼルスの3選手からのサイン入り帽子をかぶるマック君
大谷らエンゼルスの3選手からのサイン入り帽子をかぶるマック君

7月中旬、滞在していた日本から米国へ帰国したマック君は、熱中症のような症状でアナハイムのCHOC小児病院へ緊急入院。回復の兆しが見えた2日目の朝、突然、エンゼルスの選手3人が、病室を訪れた。その1人が、大谷だった。あまりの驚きと恥ずかしさから、マック君はシーツにくるまり隠れてしまった。この時、会話をすることは出来なかったが、病室まで来てくれた大谷にも励まされ、翌日に無事退院した。

普段は器械体操や柔道などのスポーツを行っているが、大谷との偶然の遭遇をきっかけに、野球に興味を持ち始めた。学校の授業で行われる野球の試合にも積極的に参加するようになった。「野球が見たい。エンゼルスの試合を見たい」と、母かなさんにねだることも多くなったという。

9月16日、車いす生活を余儀なくされた7歳の少年が球場を訪れた際、大谷は本塁打を放った。4月中旬には、試合前に6歳の少年にバットをプレゼントしたこともあった。子供に夢を与える存在でもある大谷。来季、打者に専念となり、投手復帰は20年シーズン以降となる。「速い球を投げる大谷が見たい」。まだ時間はかかるが、マック君の願いもきっとかなえてくれることだろう。【斎藤庸裕】

エンゼルス大谷(撮影・菅敏=2018年5月20日)
エンゼルス大谷(撮影・菅敏=2018年5月20日)