メジャーリーグ(MLB)の多くの選手が、全米各地で起きている抗議運動に賛同する姿勢を示した。

5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで事件は起きた。白人警官が黒人男性のジョージ・フロイドさんを拘束。首をしばらく膝で押さえつけ、死亡させた。その後、権力者の不正や人種差別が繰り返される社会に対し、全米各地で市民による抗議デモが発生。一部で暴徒化する人々も現れた。

抗議を支持した選手の中でも、カージナルスの若手右腕で昨年11勝8敗、防御率2・75とブレークしたフラーティの意思表明が印象的だった。ツイッターで事件現場にいた警官たちを痛烈に批判し、社会の改善のために自らの思いを記した。

「警官たちは、自分たちが間違ったことをしていると分かっていた。8分46秒(フロイドさんが)『息ができない』と叫んでいたのに、何もしないで、ただ立っていた。腐敗は続き、何も変わっていない。警官たちは彼らの行動を追求されない。ブルーの制服とバッジが、法の枠を超える国民ということにはならない」

市民から怒りの矛先を向けられていた警官たちへメッセージも送った。

「正義のために声を上げるべきだ。沈黙しないで。団結が必要なら、今だ。それぞれの行動で(状況を)変えることができる」

数日後、抗議を続ける市民に対し、ひざまずく警察官が見られ始めた。また、市民と握手し、抱き合う場面もあった。警官の行動に拍手が起き、互いの理解が深まったようだった。

フラーティは今回の事件に強く感じるものがあったのだろう。人種は明かしていないが、自身がハーフの混血であり、さらに白人女性に養子として育てられ、白人のコミュニティーで育ってきたことを明かした。

「米国で黒人であることがどんなことか、完全には理解できないかもしれない。でもまず、言いたいことは、僕は君たちと一緒で、そして、変化を求める君たちの叫びを理解している」

置かれた状況は違っても、相手を理解することが大事。フラーティはそう訴えたかったのだろう。今回の抗議デモと、現在のメジャーリーグの状況との比較はしづらい。だが、問題の種類は違っても、根本は同じだと思う。

依然として、対立を続けるMLBと選手会。開幕を待つファンのためにも、互いを理解する姿勢に期待したい。