マリナーズ菊池と対戦するエンゼルス大谷(2019年7月14日撮影)
マリナーズ菊池と対戦するエンゼルス大谷(2019年7月14日撮影)

花巻東の同窓対決、マリナーズ菊池雄星とエンゼルス大谷翔平のメジャー2回目となる直接対決が7月14日(日本時間15日)、エンゼルスタジアムで行われました。6月8日の初対戦では、大谷が本塁打を含む3打数2安打1打点。当時、調子が下降気味だった先輩を打ち込み、チームの勝利に貢献しました。

オールスター休みを挟んだ今回の対決は、四球と空振り三振。どちらかに軍配を上げる必要もありませんが、三振を喫した後、ヘルメットを脱ぎながらダッグアウトへ向かう大谷の姿が印象的でした。

対戦を終えた菊池は、いつもと変わらず、淡々とした表情で後輩との対決を振り返りました。

「昨日、ルブランが投げていた(3打数無安打2三振)のを参考にしながら、やはり外中心で、内は甘く入ると長打があるので、今日に関しては外中心ということでした」。

2打席目は、外角低めのボールゾーンへ逃げるスライダーで空振り三振。マリナーズバッテリーにすれば、思惑通りの結果となりました。「あそこを振ってもらえるような配球ができればと思っています」。一方の大谷にしても「全体的な試合の流れとしては、うまい具合に抑えられたのかな」と、同郷対決に個人的な感傷を持ち込むことなく、コメントを残しました。

今や、メジャー球界でも大谷の潜在能力に疑問を挟む人はいません。菊池自身、「後輩だからというよりも、本当にリーグを代表する、米国を代表する打者の1人」と評するように、エンゼルスの中軸として捉えています。

7月19日からのシアトルでの3連戦が、今季最後の直接対決となります。もっとも、2人とも長期契約を結んでおり、来季以降も頻繁に対決することになります。同地区同士は、年間19試合。互いにホームとビジターで3シリーズずつを戦うため、最多で6回対戦する可能性があります。

来季、大谷が投手として復帰すれば、菊池と投げ合う可能性もあるだけに、「マリナーズ-エンゼルス」の対戦は、さらに注目を集めることになりそうです。

【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「四竈衛のメジャー徒然日記」)

マリナーズ菊池から空振りの三振に倒れるエンゼルス大谷(2019年7月14日撮影)
マリナーズ菊池から空振りの三振に倒れるエンゼルス大谷(2019年7月14日撮影)