ついに、ドジャース大谷翔平投手が誕生しました。ワールドシリーズ優勝7回を誇る名門ドジャースに大谷が入団し、あの歴史と伝統あるユニホームに袖を通すとは夢のようです。また、メジャーを代表するスーパースター、オールスターの常連でもあるムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンと同じチームでプレーするとは、これまた夢のような出来事です。

14日、ドジャース入団会見で背番号17のユニホームに袖を通した大谷翔平
14日、ドジャース入団会見で背番号17のユニホームに袖を通した大谷翔平

ご存じのように、ベッツはパワーとスピードを兼ね備えた球界屈指のリードオフマン。2018年レッドソックス時代に30本塁打30盗塁を達成。ア・リーグ首位打者、MVPにも輝き、チームの世界一に貢献。20年のドジャース移籍後も、いきなりチームに世界一をもたらしました。今年はナ・リーグMVP投票2位でしたが自己最多の39本塁打をマーク。また、ゴールドグラブ賞に6度も輝く外野以外に二塁、ショートを守るなど、まさに大谷も憧れるほどのオールラウンドプレーヤーです。

一方、フリーマンもパワーとスピードを兼ね備えた超一流の左バッターです。20年ナ・リーグMVPに輝き、翌21年ブレーブスの世界一に貢献。今年はドジャースで2番打者として活躍し、打率3割3分1厘、球団新記録の59二塁打。そのうえ自己最多の23盗塁を決め、失敗は1つと抜群の成功率でした。ナ・リーグMVP投票ではベッツに次ぐ3位でしたが、これぞ「メジャー最強の1、2番コンビ」と言われました。

その1番ベッツ、2番フリーマンのMVPコンビに、今年ア・リーグで2度目のMVPに輝いた本塁打王の大谷が加わり、夢の「MVPトリオ」が誕生しました。

ドジャースのベッツ(左)とフリーマン
ドジャースのベッツ(左)とフリーマン

過去にはチームにMVP3人どころか4人、いわゆる「MVPカルテット」が誕生したチームもあります。最近ではドジャースが21年にアルバート・プホルスが移籍して来た時、コディ・ベリンジャー(現カブスFA)がまだ在籍しており、エースのクレイトン・カーショーを含め4人のMVPがいました。22年はプホルスが抜けましたが、フリーマンが加入しました。しかし、今回のベッツ、フリーマン、大谷のように、前年ア、ナ両リーグMVP投票で全員が3位以内に入り、しかもチームで1~3番打者を務めるというのは前代未聞です。

米国ではドジャースのMVPトリオ誕生を受けて、現在のメジャー最強トリオが話題になっていました。それによると、1位はドジャースのベッツ、フリーマン、大谷、以下ブレーブスのロナルド・アクーニャ、マット・オルソン、オースティン・ライリー、アストロズのホセ・アルトゥーベ、ヨルダン・アルバレス、カイル・タッカー、ヤンキースのアーロン・ジャッジ、フアン・ソト、グレイバー・トーレスといった球団名と名前が挙がっていました。

また、過去には1927年ヤンキースが「殺人打線」と呼ばれた時代のベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグ、トニー・ラゼリ、60年代ジャイアンツのウイリー・メイズ、ウイリー・マッコビー、オーランド・セペダといったチームや名前が思い浮かびます。

しかし、何度も言うように、過去に3人ともMVP受賞歴があり、今年ア・リーグMVPの大谷はじめ、ナ・リーグMVP投票2位のベッツ、同3位のフリーマンが同じチーム、しかも1~3番を打つというのは、まさに「史上最強のMVPトリオ」と言えます。

ドジャースは、メジャーでいち早く国際化を目指したチームです。米国人のベッツ、米国とカナダ二重国籍のフリーマン、そして日本人の大谷という3人。今年3月のWBCはそれぞれ米国、カナダ、日本代表として活躍し、まさにドジャースを象徴する最強トリオとも言えます。

14日、ドジャース入団会見でロバーツ監督(左)と握手を交わす大谷
14日、ドジャース入団会見でロバーツ監督(左)と握手を交わす大谷

ドジャースを率いるデーブ・ロバーツ監督は打順について「話し合いしなければいけない」とうれしい悩みを口にしていました。1番をベッツが打つにしても、2番をフリーマンと大谷どちらにするか、来シーズンの開幕ぎりぎりまで迷いそうです。いずれにせよ、パワーとスピードを兼ね備えた“ビッグ3”が1~3番を打つドジャースは、間違いなくエキサイティングで面白くなりそうです。【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)

14日、ドジャース入団会見でポーズを決める大谷翔平
14日、ドジャース入団会見でポーズを決める大谷翔平