WBC出場全チームの登録メンバーが、発表されました。今大会20チーム全600選手のうち、過去最多の78人がオールスター選出経験ある選手。そのうち、昨年のオールスターが36人も選ばれました。

そんな中、2年連続世界一のドジャースからは日本の大谷翔平、山本由伸両投手、米国のウィル・スミス捕手、プエルトリコのエドウィン・ディアス投手、韓国の金慧成内野手にマイナー選手を含めて8人だけ。メッツが30球団中最多の17人、また18球団が10人以上の選手を送り出しているのに比べてかなり少ないです。

前大会で米国代表のムーキー・ベッツ遊撃手、カナダ代表のフレディ・フリーマン一塁手、今回キューバ代表候補として期待されたアンディ・パヘス外野手らが相次いで出場辞退。それぞれ個人的な事情はあるでしょうが、やはりワールドシリーズ3連覇へ向けて、過酷なシーズンを最優先したい考えがあるからだと思います。

それでも、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長は、侍ジャパンに「彼らが目指すものに全力で協力する」と語り、大谷、山本がそろって出場。ただし、デーブ・ロバーツ監督が大谷の登板について「彼は投げないだろう」と明言し、実際メンバー表には投手でなく「DH」で登録するなど徹底管理も伺えます。

その日本に対し、最大のライバル米国が、世界一奪還のため史上最強チームを結成。米国随一の野球専門誌「ベースボールアメリカ」の統計を見てもお分かりの通り、2006年の第1回大会の出場メンバー30人の合計WAR109.5を上回り、今回メンバー全員で過去最高のWAR118.1を記録しました。

当時の米国も、前年ア・リーグ首位打者の1番マイケル・ヤングを筆頭に、世界一5度を誇るヤンキースの主将デレク・ジーター、メジャー通算630本塁打のケン・グリフィー、通算696本塁打のアレックス・ロドリゲス、強打のスイッチヒッター、チッパー・ジョーンズと続く、今回に勝るとも劣らぬ超強力打線でした。

米国代表は前大会までと何が違うかと言えば、ズバリ投手陣です。今回は大会史上初の前年サイ・ヤング賞コンビ、ポール・スキーンズ(パイレーツ)とタリク・スクバル(タイガース)を擁する投手陣に圧倒的な支配力があり、大会史上最高の先発ローテーションといっても過言ではありません。

一方、ドミニカ共和国も大谷の7億ドル超え主将フアン・ソト(メッツ)を筆頭に、フェルナンド・タティス(パドレス)ウラジーミル・ゲレロ(ブルージェイズ)フリオ・ロドリゲス外野手(マリナーズ)ら、米国をしのぐ超強力打線が完成。米国以上のパワフルな攻撃力に加え、抜群の守備力を誇ります。

しかし、前大会も同様の強力打線でありながら、まさかの1次ラウンド敗退に終わりました。そこで今回は22年サイ・ヤング賞のサンディ・アルカンタラ(マーリンズ)はじめ、前回とは全く比べ物にならないぐらい強力な先発4本柱を確立。米国と同じく強力投手陣で「打倒日本」に立ち向かいます。

今回は世界一を懸けた史上最高レベルの熱戦になること間違いなしで、開幕まで1カ月を切った大会が本当に楽しみです。【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)

WBC米国代表
WBC米国代表
ドジャース山本由伸(2025年10月31日撮影)
ドジャース山本由伸(2025年10月31日撮影)