メッツが、ブルージェイズを自由契約になった青木宣親外野手(35)を獲得することが1日(日本時間2日)、濃厚になった。米球界関係者の話で分かった。青木にとって今季3球団目で、メジャー6年間で7球団目。ナ・リーグはジャイアンツ時代の15年以来。また、唯一所属したことがなかったナ東地区のチームに加入することで、日本人では初めて全地区でプレーした選手となる。

 今季は開幕をアストロズで迎え、6月に日米通算2000安打達成。7月31日にブ軍にトレードで移籍したが、約1カ月後の8月28日に戦力外となっていた。

 メ軍には過去にソフトバンク松坂や元日本ハム新庄剛志氏が所属。15年にワールドシリーズ進出を果たし、昨季もプレーオフに出場したが、現在は首位と22・5ゲーム差の4位と低迷。プレーオフ進出は絶望的で、通常なら9月に若手を積極的に起用するが、チームは深刻な外野手不足に陥っており、ベテランの青木獲得に乗り出した。

 球団は8月に入り、チーム再建のため29本塁打を放っていた右翼手ブルースと同19本塁打の中堅手グランダーソンを放出。その上、主力のセスペデスとコンフォート両外野手が故障で今季絶望となり、内野手のレイエスを外野で使わざるを得ないほど手薄だった。

 メジャーでのプレー続行を希望していた青木に好機が訪れた。来季契約を考えると、消化試合が色濃いチームにあっても1つ1つの出場機会は重い意味を持つことになる。

 ◆日本人最多の7球団目 青木の7球団は、日本人選手では野茂に並び最多となる。野茂はドジャース、メッツ、ブルワーズ、タイガース、Rソックス、デビルレイズ、ロイヤルズの7球団でプレーしたが、ア・リーグ西地区の球団には所属しなかった。他に、6球団に所属した大家は両リーグの西地区がなく、両リーグ全地区の球団でプレーするのは初めてになる。