【ピオリア(米アリゾナ州)26日(日本時間27日)=本間翼、斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(23)が、“満点”打者デビュー戦を果たした。投手初実戦から中1日。パドレスとのオープン戦に「2番DH」で出場。第3打席に中前適時打を放ち、初安打初打点を記録した。

 5回1死二塁、メジャー通算44試合で2勝を挙げているマリオットの初球150キロ直球を、テニスのリターンのようにはね返した。投手の足元を抜け、二遊間を破る中前適時打。「結果が出て良かったなっていうのはありますけど、四球を2つとれたのも良かった。いい打席が多かったと思うので、継続してやっていきたいです。すごい楽しかったし、勉強になることが毎日あって、充実しています」と、自然と頬は緩んだ。

 1回は右腕ライルスに2球で追い込まれながら、その後の4球を見極めて四球。3回は左腕バウマンからきわどいコースを選んで、四球で出塁した。「ストライクゾーンの違いだったりとか、そういうのは数を見ながらやらないといけないと思っている」。投手の特徴、間合い、審判の判定などを確認しながら、最後はしっかりと出塁した。

 得点圏に走者を置いた5回は、打席を「確認」作業に費やすことをやめた。「走者がいたので、積極的にいきました」。打って変わって初球を狙った。26歳の右腕スクリブナーは、大谷に「テンサイデス」と声をかける。本気になれば、1球で適時打。天才的な打撃をデビュー戦で披露した。