エンゼルス大谷翔平投手(23)が指名打者(DH)としてオールスター戦のファン投票に登録されたことが、球団関係者の話で分かった。ア、ナ両リーグのトップ選手による一戦は7月17日(同18日)にワシントンで開催され、6月からファン投票が始まる見込み。また、「5番DH」でフル出場したブルージェイズ戦は、3打数無安打、1四球1三振で3試合ぶりに無安打に終わった。

 大谷は、オールスター選出の吉報を「二刀流構え」で待つ。ファン投票の対象は先発野手のみで、仮に選ばれなくても、投手と控え野手は選手間投票などで決まり、大谷は投手として選出される可能性もある。

 DHのライバルはスーパースターがめじろ押し。二刀流の大谷は打席数が少なく、数字だけの評価ではファン投票選出は不利といえる。ただし、話題性と印象度は十分。この日の試合戦前の打撃練習では、5階席への特大弾を披露。18日の打撃練習での飛球は513フィート(約156メートル)と測定され、ずばぬけた飛距離も脚光を浴びている。日本人初のホームラン競争への参加も現実味を帯びている。

 5番DHで臨んだ試合では、左腕相手に見せ場がなかった。35歳のハップに2打数無安打。「全体的には悪くない打席で、感覚的には良かった」との言葉を結果で表せなかった。1打席目こそ四球を得たが、2、3打席目は「まだ工夫が足りない」と反省したように、4回は三ゴロ、7回は先頭で空振り三振に倒れた。「まだ(投球の)軌道と合っていない感じがする。何とかいい形で明日以降もやれるように頑張りたい」と切り替えた。

 また、次回登板予定が27日(同28日)敵地ニューヨークでのヤンキース戦と決まった。順調にいけば田中との投げ合いが実現する。13年9月6日以来の対決については「まだ明日の試合が先なので、そこに集中したい」と、目前の試合に全力を注ぐと強調した。(トロント=斎藤庸裕)