エンゼルス大谷翔平投手(23)は、5回3安打1失点で勝敗はつかず、メジャー5勝目はお預けとなった。

 「自分が思っている以上にあんまり体を動かせていなかった」と振り返った1回は、2四球で走者をため、2死一、二塁から5番グッドラムに中前適時打を浴び、先制点を許した。

 試合開始時の気温は約29度。暑さに加え、湿度の高さが立ち上がりに影響した。だが、その後は徐々に修正。「初回から苦しかったんですけど、なんとかゲーム自体は作っていけた。投げ心地もだんだん良くなっていった」と、リズム良く投球した。

 この日のデトロイトは高温多湿な上、天候も不安定だった。4回裏の投球を終えた直後には、降雨により中断した。23分後、試合が再開。「着替えて、気持ちも切って、2回目の先発でいくんだくらいの気持ちだった」と、集中力を切らさなかった。5回には2死二、三塁のピンチを背負ったが、3番カンデラリオを今季最速の101・1マイル(約163キロ)の直球で投ゴロに仕留め、無得点。「最後の二、三塁で、1本打たれるか、打たれないかというのは大きいことなので、あそこでしっかり抑えられたというのは良かった」と振り返った。ちなみに101・1マイルは今季のメジャー先発投手で最速。これまでの最速も大谷の101マイルで、4月24日のアストロズ戦で2度マークしていた。

 その後、6回表2死の場面で再び激しい雨で中断。41分後に試合再開となったが、中断時間が長かったことで、予定より早い5回83球で交代となった。「これから先、野球やっていれば、そういうことは何回もあるかもしれないので、そこに生きてくれればいい」と気持ちを切り替えた。

(デトロイト=斎藤庸裕)