レッドソックスが投打で圧倒し、ドジャースとの102年ぶり2度目のワールドシリーズ(WS)を、前回に続いて制した。5年ぶり9度目のWS制覇を敵地ロサンゼルスで達成。レッドソックスのコーラ監督は、プエルトリコ出身の監督としては史上初の快挙を成し遂げ「このトロフィーを故郷の島に持って帰れるなら、それは素晴らしいこと」と歓喜の輪の中で叫んだ。

柔軟性が際立った。WS第4戦に先発予定だったイオバルディを、第3戦の延長12回から起用するなど、最善策をとった。この日の第5戦も、第6戦以降の先発が予想された左腕プライスを前倒し。「今夜は彼がやってくれると思っていた」と予感が的中した。最後はエースのセールを投入して盤石の継投で締めた。

初球からエンドランで得点機を作るなど采配も光った。「最終的には選手。彼らが試合を決めた。誇りに思う」と、最後まで選手をねぎらった。【斎藤庸裕】

<ワールドシリーズ記録メモ>

◆35歳8打点 MVPに輝いたレッドソックスのピアースは、09年WSのMVP松井秀喜氏以来となる35歳以上でポストシーズン8打点を記録。途中加入の選手がMVPに選出されたのは49年ぶり2人目。

◆史上3位119勝 レッドソックスはレギュラーシーズン108とPSを合わせ119勝を記録。98年ヤンキース(125勝)、01年マリナーズ(120勝)に次ぐ歴代3位。

◆1年目世界一 レッドソックスのコーラ監督が、史上5人目の就任1年目の世界一達成。01年ダイヤモンドバックスのブレンリー監督以来となる。プエルトリコ出身監督では史上初の世界一。

◆史上ワースト ドジャースのエース左腕カーショーは、ポストシーズンで敗退がかかる崖っぷちの試合ではこれで防御率6・06となり、史上ワーストを記録。