マリナーズのイチロー会長付特別補佐(45)が23日、自らが大会長を務める「第23回イチロー杯争奪学童軟式野球大会」の閉会式に出席。「日本でやることはないと思います」と、子どもの質問にきっぱりと答えた。

自身の出身地・愛知県豊山町で毎年開催され、閉会式でのあいさつは恒例。「自分でできると思ったことは、必ずできるとは限らないけど、できないと思ったことはできない。自分の中で可能性を決めないで」と、イチローは少年少女たちにエールを送った。

そのエールは自身へのエールでもあった。「今年の僕は大きな転機だった。春にマリナーズユニホームを着た。でも5月頭で試合に出られなくなった。それからは、1人でトレーニングして、バットを振って、ボールを投げていた。(そんな生活を)自分で続ける自信はあった。手を抜くことは簡単。シーズンを終えたときに、自分に負けたくなかった」。そして来季について続けた。アスレチックスとマリナーズが、19年の開幕2連戦を3月20、21日に東京ドームで行う。「春へ向けて自主トレを続ける」。メジャー19年目シーズンへ現役続行に力を込めた。

質問コーナーで、小学6年生の選手から「ボクがプロになったとき、日本で対戦できるか」と質問が飛んだ。「日本でやることはないと思います。アメリカに来てやろう」と、日本球界復帰の可能性を否定。少年の高校卒業年を計算し、「最短で18歳、6年後か。僕が51歳…いい数字だ。51歳までできたらいいよね」と、背番号と同じ51歳までの現役生活を頭に描いていた。

イチローは、今年3月に古巣マリナーズと1年間のメジャー契約を締結。オープン戦での頭部死球などに悩まされたがメジャー18年目の開幕スタメンをゲット。15試合、9安打、打率2割5厘、9安打の成績をマーク。しかし、5月に入り、残り試合に出場せず球団の会長付特別補佐に就任した。現役は引退せずチームに同行してきた。