メジャーリーグ機構(MLB)とMLB選手会は14日(日本時間15日)、今シーズンと来シーズンに向け、全30球団で合意した新ルールについて要綱を発表した。項目はトレード期限やイニング間の時間制限などが盛り込まれ、来季の新ルールには二刀流選手の定義も新たに加わった。

発表内容によれば、メジャーで20イニング以上を投げ、また20試合に野手として先発出場する(それぞれの試合で少なくとも、3打席以上立つ)ことが条件とされ、それをクリアすれば、二刀流選手として登録されることとなる。

ルール上では、メジャーのロースター登録をする際に野手か投手かどちらかで登録する必要があり、仮に野手とした場合、シーズン途中から投手へと変更することはできない(投手から野手も同様に不可)。また、野手が登板できる条件は延長戦か、6点差以上の展開となった場合のみ。ただし二刀流選手として登録された場合は、この条件が適用外となる。

ルールが適用される来季以降に、二刀流として復帰が見込まれるエンゼルス大谷翔平投手(24)の場合についても、まずは投手で登録し、20イニング以上登板、20試合(3打席以上)指名打者で出場した後に、「Two-WayPlayer(二刀流選手)」として登録されることとなりそうだ。

エンゼルスではカワート内野手やウォルシュ内野手が二刀流としてプレーしており、また他球団でも二刀流選手を育成する流れが加速している。昨年、ベーブ・ルース以来となる二刀流の道を切り開いた大谷にちなんで、今回の定義が「大谷ルール」と呼ばれるようになるかと問われたオースマス監督は「流れに乗って、そういう風に呼ぶキャンペーンを始めよう」と笑顔だった。