【トロント(カナダ・オンタリオ州)17日(日本時間18日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(24)が、これぞ大谷の極みと言える逆方向への本塁打を放った。2回2死二、三塁、右腕ジャクソンの初球スライダーを捉えた。力強いインパクトで左翼ポール際へ。「切れるかなと思った」打球は、ポール内側でスタンドイン。9号3ランでリードを6点とし「いい形で本塁打になってくれて、2回にあれだけ点がとれたのは、チームにとってもよかった」と、早々に試合を決定付けた一撃を喜んだ。

進化を印象づけた。カナダ初の1発はメジャー通算31本中、最も左翼ポールに近い一撃だった。「切れなかったのはよかった」。3週間前の5月26日レンジャーズ戦で左腕ダウディから同じく左翼ポール際へ大飛球を放ったが、この時は惜しくもファウル。今回の1発は打球がさほどスライス回転せずに、グンと伸びた。「前回のは左(投手)だったのでちょっと感じは違いますけど、いい傾向」。着実に進歩している証しだった。

6回には右中間へ二塁打を放ち、外野手の間を抜くことを基本とする打撃スタイルも結果が出始めた。最近5試合で2本目の二塁打。1カ月前の状態と比べ、「いい打席の方が多くなって来ている。結果もちょっとずつ、ついて来ている形じゃないなかと思う」と手応えを口にした。

この日は5打数2安打で2試合連続、今季13度目のマルチ安打をマーク。メジャーで2年連続の2ケタ本塁打にもリーチをかけた。「まだまだすごい好調だとは思っていない。改善する点の方が多い。もっともっといい状態にもっていける」。気を引き締め、さらなる進化を誓った。