粘り腰のナショナルズが、05年に本拠地をワシントンDCに移して以来、球団初のワールドチャンピオンに輝いた。

首都ワシントンのチームが世界一となったのは、1924年のセネターズ以来、95年ぶりの快挙。ワイルドカードからの勝ち上がりは14年のジャイアンツ以来、5年ぶりとなった。MVPには2勝を挙げたストラスバーグ投手が選ばれた。

3勝3敗のタイで迎えた天王山。6回まで2点リードされる展開だったが、7回に3番レンドン、5番ケンドリックの2本塁打で逆転。8回には4番ソトが適時打を放ち、終盤で鮮やかに試合をひっくり返した。

先発のエース右腕シャーザーは1回から苦しい投球だった。第5戦の先発を首の痛みで回避。この日は4つの四球を与えるなど、毎回走者を背負った。7安打を浴びながら、2失点で2番手の左腕コービンにつなげた。

勢いと粘り強さで勝ち上がってきた。シーズン終盤で8連勝。ブルワーズとのワイルドカードゲームでは3点差からの逆転勝利で突破した。地区シリーズではドジャースに先に王手をかけられたが、そこから2連勝。第5戦では2点を追う8回、ドジャースのエース左腕カーショーから3番レンドン、4番ソトの連続本塁打で同点とし、延長10回に5番ケンドリックの満塁弾で試合を決めた。

ワールドシリーズでは、2連勝スタートから本拠地で3連敗。先に王手をかけられ、土壇場となったが、またも2連勝で巻き返した。シーズン通り、「粘り腰のナショナルズ」が、初の栄冠を手にした。