<アスレチックス6-4エンゼルス>◇26日(日本時間27日)◇オークランドコロシアム

二刀流復活は波乱の幕開けとなった。エンゼルス大谷翔平投手(26)が、アスレチックス戦で1回途中3安打5失点、3四球で降板。プロで初めて1死もとれずに今季初黒星を喫した。18年10月に右肘の内側側副靱帯(じんたい)の再建術(トミー・ジョン手術)を受け、打者出場と並行してリハビリを継続。ようやくたどり着いた693日ぶりのメジャーのマウンドは、屈辱を味わう結果となった。

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担当記者の視点 二刀流だからこそ、雪辱するチャンスはすぐにやってくる。ようやくたどり着いた復帰登板でチームの敗因となり、相当な悔しさがあっただろう。大谷は開幕前、今年の目標について「勝つ、優勝するということ。それだけです」と力強く言った。先発ローテーションの一角を担い、投打の軸として期待される中、出だしでつまずいた。

だが投手でチームに貢献できない時でも、大谷にはバットがある。2年前の9月5日、右肘の靱帯(じんたい)に新たな損傷が発覚。トミー・ジョン手術を勧められた直後のレンジャーズ戦で4打数4安打と大暴れし、2本塁打を放った。

60試合の短縮シーズンで1試合1試合の勝敗に重みがある。本来なら登板翌日は試合欠場となるが、30球で降板したことで、マドン監督は翌日の打者起用も示唆した。大谷は「まずは切り替えて、打席に集中したい」と意欲を燃やす。悔しさを晴らすべく、バットで爆発の予感が漂う。【斎藤庸裕】