抜け目のないレイズ打線がヤンキース田中将大投手を攻略した。同点の4回無死一、二塁、8番キーアマイヤーが右越えの勝ち越し3ラン。「何を打とうかイメージしていた。すごくいいスイングができた」と、初球のカーブを完璧に捉えた。田中とは対戦成績で通算打率3割8厘と好相性だったが、第1打席で初球のカーブを見逃し「自分自身に腹が立った。もう1度、打ちたかった」。第2打席で狙い球を絞り、結果につなげた。

5回にはポストシーズンで打率6割6分7厘と絶好調の3番アロザレーナのソロ本塁打で突き放し、田中をKOした。主導権を握った打線は13安打8得点。そのうち、7~9番の下位で5安打6打点を稼いだ。キーアマイヤーは「これがレイズの野球。1番から9番まで、関係ない。毎日、誰がヒーローになるか分からない」と胸を張った。

前日に本塁打を放っている捕手ズニーノに代わり、この日はペレスがスタメンマスクをかぶった。すると、先制打と2ランを含む3打点。起用された選手が日替わりで活躍し、キャッシュ監督も「非常に多くの選手が、チームの勝ちに貢献してくれている。守備でも攻撃でもそう」と目を細めた。投打がかみ合い、2連勝でシリーズ突破へ王手をかけた。同監督は「勝つためにやれることは全てやる」。勢いをつけ、一気に決める。