今オフ、FA(フリーエージェント)市場の目玉といわれたトレバー・バウアー投手(30=レッズFA)が5日(日本時間6日)、ドジャースと3年総額1億200万ドル(約107億1000万円)で契約合意した。複数の米メディアだけでなく、バウアーが自身のYouTubeを更新し、ド軍のユニホーム姿を公開。代理人のレイチェル・ルーバ氏もツイッターで伝えた。

デジタル時代ならではの、異例の“速報”だった。ド軍と合意したバウアーは、米メディアと争うかのように、SNSで結論を伝えた。その差は、わずか1分足らず。幼少期からインディアンス、レッズなどでプレーした当時の映像を交え、ここまでの野球人生を回顧するようなプログラムを編集。最後に、ド軍のユニホームに身を包み、「待ち切れない」とのメッセージを添えた映像で新天地決定の一報を伝えた。契約内容は、2021年が4000万ドル(約42億円)、22年が4500万ドル(約47億2500万円)と、いずれも単年では史上最高額。毎年オプトアウト(契約見直し)が可能となる条項も盛り込まれた。

前日には「メッツと合意」との一報が流れたものの、ロサンゼルス近郊(ノース・ハリウッド市)出身で、UCLA卒のバウアーにとって、ド軍は故郷のチーム。昨季世界一のド軍への地元愛が消えることはなかった。今回の移籍でカーショー、プライスの両左腕との3人で、「サイ・ヤング賞トリオ」が完成。ド軍の連覇への歩みだけでなく、好敵手ダルビッシュ(パドレス)との投げ合いも、再び注目を集めそうだ。