新天地パドレスで今季に臨むダルビッシュ有投手について、地元紙サンディエゴ・ユニオントリビューンが特集を組み、新天地の投手コーチや同僚がその多彩な球種に驚く様子を伝えている。

記事では、ダルビッシュが平均152キロのツーシームや、昨季新たに加わった新魔球「スプリーム」といった速球を操るほか、約105キロ前後のスローカーブなども武器とし、実に11球種を備えていると紹介。球団アドバイザーを務める野茂英雄氏からフォークを教わるか、新たな球種を生み出すかして、レパートリーをさらに増やす可能性もあると述べた。

そのダルビッシュについて、投手コーチのラリー・ロスチャイルド氏は「新しい球を思いつき、試してはうまくいかない投手もいるが、彼はそうではない。彼には非常にさまざまなことをやってのける尋常ではない才能がある」とコメント。カブス時代からの仲間であるビクター・カラティーニ捕手も「彼は新しい球種を目指して投げ込んでいくだろうね。そのうち『新しい球を開発したんだけど』と僕に言いに来ると思う」と語った。

トミー・ファム外野手は「あんなことができる投手はメジャーでも一握り」と話し、6球種を実戦で使うジョー・マスグローブ投手は「これでも多いと思ったのに、彼にはさらに持ち球があるんだからね」と舌を巻く。2019年にダルビッシュと対決し、空振り三振に終わったウィル・マイヤーズ外野手は当時を振り返り「すごい球を持っているだけでなく、それでストライクが取れるんだからね。彼がチームメートになり、もう対戦する必要がなくなってありがたいよ」と安堵(あんど)していた。