パドレスのダルビッシュ有投手(34)が現役最強左腕との「雪辱戦」に投げ勝った。17日にホームで投げ負けたドジャースのクレイトン・カーショー(33)と「中5日」での再戦となり、7回4安打1失点9奪三振の力投で今季2勝目を挙げた。

17日は7回1安打もカーショーに押し出し四球を与えた1失点が響き、敗戦投手で6回2安打無失点で3勝目を手にしたカーショーと明暗を分けた。サイ・ヤング(最優秀投手)賞に3度、最優秀防御率に5度輝いた通算178勝左腕と1週間で2度目のマッチアップ。ナ・リーグを代表する左右の両腕による、今季サイ・ヤング賞争いをも占う注目の一戦だ。

1回はカーショーが味方失策で無死一塁、さらに左前打で1死一、二塁とピンチを広げたが、遊ゴロ併殺で脱した。

ダルビッシュは同裏、1番ベッツへの初球スライダーはボール。2球目も86マイル(約138・4キロ)スライダーがほぼ真ん中に入り、三塁線を破られた(二塁打)。3番ターナーにはストレートの四球で1死一、三塁となり、4番マンシーに90マイル(約144・8キロ)カッターを右前適時打にされ、先制点を許した。後続は遊ゴロ併殺で最少失点でしのいだ。

カーショーは2回、今季初被弾。先頭の5番マイヤーズにカウント1-0からの甘く入ったスライダーを左翼席に運ばれ、1-1の同点とされた。

ダルビッシュは同裏、1死から死球を与えたが、無安打無失点。カーショーとの打席対決は8球粘られたが、空振り三振に封じた。

カーショーは3回、再び先頭打者に被弾。1番タティスに3号勝ち越しソロを左翼席に打ち込まれた。失投だったのか、打たれた瞬間はマウンド上でひざを折り曲げた。

ダルビッシュは同裏、先頭ベッツに死球。盗塁と四球、さらに暴投で2死一、三塁とされたが、5番リオスを3球で、最後はここまで最速の96・3マイル(約154・9キロ)速球で見逃し三振に抑えた。

4回は初めて両軍とも無得点。カーショー、ダルビッシュともに3者凡退。ここまでカーショー45球で4安打2失点1奪三振、ダルビッシュは57球で2安打1失点5奪三振。

5回、タティスが再びダルビッシュへの援護弾。カーショーの内角高めスライダーを完璧に捉え、2打席連発の4号ソロを左翼ポール付近に運んだ。失投のカーショーは左膝から崩れ落ちた。

ダルビッシュは同裏、先頭カーショーに初球を左前打されたが、次打者の飛球を左翼ファムがスライディングしながら好捕。飛び出したカーショーを一塁で併殺にした。2回以降は無失点ピッチング。

6回のカーショーは2死から四球も無失点。ダルビッシュは先頭から3者連続三振で、この日2度目の3者凡退。

7回はカーショーも負けじと3者三振。7回を91球、5安打3失点7奪三振で降板した。

ダルビッシュは同裏、バント安打と四球で1死一、二塁のピンチを招くも、9個目の三振と三直により無失点で切り抜けた。同じく7回を96球の力投だった。試合後、カーショーと2度目の投げ合いに「先週負けていて、2連敗はできないと思った。何としても勝ちたいという思いでいきました」と振り返った。