エンゼルス大谷翔平投手(27)が出場するホームランダービー(本塁打競争)が今日12日(日本時間13日午前9時)、ロッキーズの本拠地クアーズフィールドで行われる。現役を代表するスラッガー8人がトーナメントで火花を散らし、優勝賞金は100万ドル(約1億1000万円)。オールスター前夜祭の恒例行事として1985年にスタートし、大谷の初出場で脚光を浴びる人気イベントのルールなどを詳しく解説する。

 

◆組み合わせ 7日時点の本塁打数でシード順が決まり、33本塁打で両リーグ断トツの大谷は第1シードに入った。同数の場合は昨季の本塁打数上位が上位シードになる。第1、第2、決勝の3ラウンド制で、1対1で競い、本塁打の多い方が次のラウンドに勝ち上がる。下位シードが先攻で、上位シードが後攻。後攻は先攻の本塁打数を上回った時点で勝利。残り時間は打たなくてよく、体力を温存できる。大谷は決勝まで後攻のアドバンテージを得た。

◆方式 第1、第2ラウンドは3分、決勝は2分の時間制。スイング数等の制限はなく、時間内にどれだけ柵越えを放つかだけを競う。時間は打撃投手が1球目を投げてからスタートし、投球が時間内ならタイムアップ後の本塁打もカウントされる。

◆ボーナス時間 全ラウンド、全選手共通で各30秒のボーナスタイムが与えられる。また、475フィート(約144・8メートル)以上の本塁打を打った選手には、そのラウンドでさらに30秒のボーナスタイムが与えられる。

◆謎のボール ボーナスタイムでは、赤紫色の特別球が使用される。ホームランダービーでは公式球とは異なり、一回り小さい特別球が使用されるともいわれる。お祭りイベントを盛り上げるため、空気抵抗を抑えた「飛ぶボール」の可能性が指摘されている。

◆休息タイム 各選手は各ラウンドごとに45秒の休息を取ることができる(ボーナスタイム中は不可)。前回2019年優勝のアロンソ(メッツ)は第2ラウンドで、アクーニャ(ブレーブス)に7-19と劣勢の状況でタイムを取り、休息後に量産して逆転勝利した。

◆タイブレーカー(延長戦) 同数の場合は1分の延長戦を行う。それでも同数の場合は、3スイング中の本数で決める。決着がつくまで、3スイング勝負を繰り返す。

◆賞金総額 前回19年から総額72万5000ドル(約7980万円)から250万ドル(2億7500万円)に大幅アップ。優勝賞金は100万ドル(約1億1000万円)。ちなみにダービー出場者で今季最高年俸はストーリー(ロッキーズ)の1850万ドル(約20億4000万円)、最低はアロンソの約67・7万ドル(約7450万円)。大谷は300万ドル(約3億3000万円)。

◆ジンクス 現行方式となった15年以降の過去5回で、第1シードは優勝どころか決勝進出もいない。また前回までは3大会連続で初戦ラウンド敗退。一方で、第2シードは16年を除いて4回優勝。

◆放送 日本ではNHK総合で13日午前9時5分から生中継する。