エンゼルス大谷翔平投手(27)が、リアル二刀流の「1番投手」で出場し、日本人選手として初の大台となる40本塁打を放ち、投げては自己最長の8回を6安打1失点無四球8奪三振と好投し、7連勝で今季8勝目(1敗)を挙げた。

大谷の持つ魅力をフルに発揮した一戦だった。

2-1と1点リードで迎えた8回、救援右腕シスネイロと対戦し、カウント0-1から甘く入ったスライダーを弾丸ライナーで右翼席へ運んだ。右翼グロスマンが1歩も動けない完璧な1発は、貴重な追加点となった。

「打った瞬間、行くなとは思いました。チーム的にも個人的にも大きな1本だったと思います」

投げては、尻上がりに調子を上げた。3回までは毎回安打を浴びた。だが、2併殺でピンチの芽をつみ、5回のソロ1発だけで切り抜けた。

「四球がなかったことが一番。そこが良かったと思います。6回からは思い切り投げて、最後の方は、全部三振を狙いに行くぐらいの気持ちで行きました」

通算500号本塁打へあと1本と迫るタイガースの主砲ミゲル・カブレラ内野手(38)との対決では、敵地ファンが総立ちで見守る中、初回に左前打を浴びたものの、その後の2打席は三ゴロ、空振り三振。真っ向勝負で挑み、記録達成を阻止した。

「すばらしい打者ですし、人としてもすばらしい方。記念のソロ1本くらいなら打たれてもいい、と思えるくらいですし、尊敬されている選手。(500号は)個人的にも早く見たいと思います」

この日で、投手としては手術後初めてシーズン100投球回数に到達し、打者としては40本塁打の大台をクリアした。

それでも「個人的には、まだ(トミー・ジョン手術から)リハビリの中と言うか、体的にも上に行けるんじゃないかと。まだまだ100ではないかなと、リカバリーも含めてもっともっと気をつけて、体調管理をしていく必要があると思います」。

残り40試合。「リハビリの中」でありながら、2桁勝利、50本塁打が視界に入ってきた。