米経済紙フォーブスに寄稿するウェイン・マクドネル・ジュニア氏は、エンゼルスの大谷翔平選手の素晴らしさはその実力のみならず「人柄や人々への訴求力」にもあるとし、同選手をMLBの「完璧なアンバサダー」であると語っている。

大谷は今季、二刀流としてフルシーズンプレーし、打者ではメジャー3位の46本塁打、投手では23試合で9勝2敗、防御率3・18、156奪三振を記録。さらに26盗塁、リーグトップの8三塁打と走力でもトップクラスであることを証明した。今オフ、満票でのア・リーグMVP選出やシルバースラッガー賞(DH部門)、選手間投票での年間最優秀選手、コミッショナー特別表彰など、受賞ラッシュが続いている。

ただ、マクドネル氏が注目したのはプレーもさることながら、それ以外の部分だ。「大谷の真の素晴らしさは、その魅力的な人柄と大衆への普遍的な訴求力から始まる。彼は文化や言葉の壁を打ち破り、人格、謙虚さ、誠実さを備えたアスリートとしての手本となりつつある」とし、例えば昨季、記者から失礼な質問が飛ばされたときでも「明るく魅力的な態度で対応した。彼は、他者への憎しみや悪意とは無縁のようにみえる」とつづった。

そして、2022年はMLBにとって「新たな労働協約の交渉にとどまらず、大きな前進の年にしなければならない」と述べ、そのためには「大谷翔平は、MLBの今後のビジョンに欠かせない存在となるはず。MLBは、大谷という完璧なアンバサダーとともに、来年を通して楽しさと喜びのメッセージを伝えていかなければならない」と語っている。