前西武の松坂大輔氏(41)が23日、東尾修氏からプロ入り時にもらった通算200勝の記念ボールを東尾一族に返還する意向を示した。修氏の長女、東尾理子さんらと「AIG」×「MLB CUP 2022」の発表会に出席。理子さんの長男へ、ボールを譲渡すると語った。

壇上で、理子さんが、松坂氏に向けた長男のメッセージ動画を流した。「ボールをもらいました。僕もこれから野球を頑張っていきますので応援よろしくお願いします」。だが、このボールが再び手元に戻って来ていることを明かした。

松坂氏が西武からドラフト指名された1998年(平10)。西武の監督を務めていた東尾氏から、通算200勝の記念球を受け取った。「君が200勝したら、そのボールをくれ」という約束だった。松坂氏は昨年、日米通算170勝で引退。東尾氏と対面し「200勝して恩返しすると言っていたが、できなくて申し訳ありません。理子さんの息子さんに引き継いでもらっていいですか」と申し出ていた。

だが「いったん、渡したんですが『お前が直接渡せ』と」返却された。そのため、まだボールが手元にあるという。「今日持ってくればよかった」と言いながら、後日、手渡す予定とした。

理子さんの長男は少年野球でプレー中。祖父は通算251勝投手のだけに、理子さんは「週に1度か2、3週間に1回ピッチングフォームを確認してもらっています。見られない時は動画を撮って、送って。私は1人娘で、松坂さんを息子だと思っていたと思うが、もっと遠慮無くいえる息子ができたので。学童野球も公園にたまに見に来ている。意外に厳しくないんです。優しくなった。みんなに打撃も教えている」と話した。