【アナハイム(米カリフォルニア州)8月31日(日本時間1日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(28)が、日本人初となる2年連続のシーズン30発の大台に乗せた。ヤンキース戦に「3番DH」で出場し、6回1死一、二塁の第3打席で30号3ランを放った。日本人の30発は04年松井秀喜(ヤンキース)と昨年の大谷だけ。両リーグトップの204奪三振を誇る右腕コールから対戦5年目で初の1発。前日まで2戦連発をマークしていたヤンキース・ジャッジとのMVP争いの第3ラウンドは、大谷が劇的な逆転弾で締めた。

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拳を握るガッツポーズにも力が入った。仲間とタッチを交わす手にも力が入った。大谷が強烈な一撃を見舞った。2点を追う6回1死一、二塁。ヤ軍のエース右腕コールの失投を逃さなかった。ど真ん中の97・9マイル(約158キロ)直球を完璧に捉えてセンターへ。確信歩きで、フェンス越えの打球を見送った。「ストライクが来たらどんどん振ろうと。いい結果になったので、すごくいいホームランだった」。口を大きく開き、アドレナリン全開で逆転のホームを踏んだ。

日本人初、2年連続シーズン30本塁打の快挙を、メジャー屈指の奪三振マシンから達成した。打者で年々レベルアップしても、その上に君臨してきた天敵。46本塁打をマークした昨年ですら、コールとの対戦では6打数無安打4三振を喫した。だが、最高レベルの戦いこそ大谷の求めてきたもの。対戦を重ねて5年目、最大の武器でもある速球を打ち砕き、21打席目で初の1発を放った。今3連戦で2度目の決勝弾。試合後のヒーローインタビューでは「どの試合も接戦で、いいゲームだったなと思います」と勝利の余韻に浸った。

チケット完売で観衆は4万3555人。大歓声の中、ファンも、自身も、ボルテージが上がった。注目されたヤ軍ジャッジとのMVP争い。「モチベーションにはなりますね。そういう形になるか、ならないか、プレーヤーとして違いは出てくる」と、ライバルの存在も集中力をより一層高めてくれた。前日は2戦連発の51号3ランを放った相手の主砲に「見てるだけでも勉強になりますし、やっぱり素晴らしいバッターだなと思います」と敬意を表しつつ、直接対決の第3ラウンドを完勝で飾った。

シーズンは残り約1カ月。「勝ちを意識して頑張っていけばおのずと数字はついてくる。一番はそこかなと思います」と、チーム第一は変わらない。勝ちに直結する本塁打だからこそ、喜びもひとしお。本塁打直後のベンチでは祝福の水かけを受け、うれしそうな笑顔を見せた。「いい雰囲気で勝ちゲームをものに出来ていると思うので、このまま続けられるように頑張りたい」。打者で最後に失速した昨季とは違う。今年の大谷は、ゴールに向けてギアが上がってきた。

▽エンゼルス・サンドバル(7回2失点で今季5勝目。30号3ランを放った大谷について)「防御率2点台で、本塁打が30本…。ありえない」