ソフトバンク千賀滉大投手(29)が15日、今季中に取得した海外フリーエージェント(FA)権を行使することを明言した。 クライマックスシリーズのファイナルステージ敗退が決まり「自分の中では、6年くらい言っていますし、いまさら変わることはない。行使は絶対します」と話した。

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千賀がメジャー挑戦を表明したことで、激しい争奪戦になることは間違いない。17年WBCで快投を演じた際、米国代表リーランド監督が高く評価したように、すでに能力・技術とも「メジャートップ級」であることは、関係者の中で共通認識となった。

もっとも、全球団が同じような条件を提示できるわけではない。たとえば、コールら「エース級」に年俸30億円超を払うヤンキースやドジャースであれば、千賀を「2~3番手」として15億円前後の提示は可能だろう。その一方で、資金力が潤沢ではない球団は、たとえ「エース待遇」でも年俸10億円は厳しい。

裏を返せば、千賀に公式なオファーを出せる球団は、おそらくポストシーズン進出を狙える10球団前後。3年総額5000万ドル(約72億5000万円)プラス、オプトアウト(契約見直し)などの条件がベースになるものと見られる。

来季30歳になる年齢と、これまでの最多投球回数が19年の180回1/3と、スタミナ面での不安が残るとはいえ、能力的にはメジャートップクラスの先発投手。先発6人ローテや球数制限により厳密となったメジャーだけに、争奪戦は各チームの事情だけでなく、千賀自身の意思が大きく左右しそうだ。【MLB担当 四竈衛】

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