オリックス吉田正尚外野手(29)がポスティングシステムを利用したメジャー移籍の可能性を探る中、ヤンキースの地元メディア「エンパイア・スポーツ・メディア」が「ヤンキースが見逃せない日本人スター」との見だしで記事を掲載。吉田が「チームが長らく探し求めている安定したリードオフマンになれる可能性がある」との見解を示した。

同記事では、吉田の2022年シーズンのスタッツに注目。どんな攻め方をされても、豪快なアプローチとメカニクスで「ビデオゲームみたいな数字を残す」と表現し、特に3割4分近い打率を残しながら四球率15・7%と、その半数程度の三振率8・1%という成績は「とんでもない数字」だと指摘。「間違いなくラインアップの上位にいるべき存在。日本のプロ野球は3Aに匹敵するレベルと言われており、そのレベルでこのような数字を残している選手が、メジャーレベルで即戦力にならないとは言い切れない」とした。

また近年、MLBに挑戦した日本人打者は秋山翔吾外野手、筒香嘉智内野手、鈴木誠也外野手と3人いるが、成功したのは鈴木だけとし、他リーグから移籍する野手はパワー面などで適応に苦労するという懸念材料があることは認めている。

一方で、渡米前ラストシーズンの成績と比較すると、どの選手よりも「吉田には穴がかなり少ない」と分析し、コンタクト率の高さとパワーはMLBでの成功につながるはずと主張。ヤンキースが10月に打線がつながらず、本塁打不足にも苦しんだことを挙げ、「吉田がこのチームの全ての問題を解決してくれるとは思わないが、正しい方向への一歩にはなることだろう」と評価した。