パイレーツのアンドルー・マギ内野手(33)が、苦節13年目でメジャーデビューした。過去2試合は競っていたため出番がなかった。8-1と大量リードしていたため、8回にスター選手のマカチェンが交代を申し出た。

マギは代打でついに、メジャー初出場した。マイナーリーグでは13年間、1154試合に出場し、4494打席を経験してきた。苦労を知るファンが、マギにスタンディングオベーションを送った。球審と捕手はわざとホームから離れて、ピッチクロックを気にせずにマギが祝福の拍手を受ける時間をつくった。両親が祈るように見つめる中、マギは初球の内角高め直球をフルスイング。左翼ポール際への大ファウルとなった。

2球目は、なんと、ピッチクロック違反でストライク。手袋をつけ直し、余韻に浸る時間はつくれなかった。ファウル、ボールを挟んで、最後は内角低めにワンバウンドするスライダーに空振り三振。それでも、温かい声援が注がれた。

マギはMLB公式サイトによると「応援で私の名前が呼ばれた時、どうすればいいのか分からなかった。ヘルメットを取るべきなのか確信が持てなかった。打席に集中しようとしたが、この瞬間を楽しもうともした。想像を絶するほどクールな瞬間だった。これまで味わったことないほどね。人生で三振がこれほどうれしかったことはないよ」と笑顔で振り返った。

マギは2010年のドラフト15巡目でパ軍から指名された。5年間をパ軍のマイナーで過ごした後、エンゼルス、ドジャース、インディアンス、ツインズの傘下球団を渡り歩いた。1度だけ、21年9月にツ軍でメジャーに昇格した。けがでロースター枠が空いたのだ。2試合でベンチ入りしたが、残念ながらプレーする機会はなく、再び3Aに逆戻りとなっていた。このため「幻の野球選手」として知られていたが、この肩書を捨て去った。

マギの33歳345日のメジャー初出場は、球団拡張時代(1961年)以降、外国でプレーした選手を除くと、9番目の年長記録となる。他国のプロ経験者を含めると、09年にメッツでプレーした元広島の高橋建投手の40歳が、最年長デビュー記録だ。