パドレスのダルビッシュ有投手(36)が日本選手2人目のメジャー通算100勝に王手をかけた。3日、古巣カブス戦に先発し7回を2安打1四球無失点と危なげなく、4勝目(4敗)を挙げた。日米通じて初対決のカ軍鈴木とは3度対戦し、2三振と遊ゴロに抑えて完勝。「プライベートでも交流があるし、すごく楽しみにしていた」と振り返った。

ストライクゾーンを広く使い、緩急で相手を崩した。「これがあなたの弱点ですよ、と。そういうふうに僕はピッチングをする」。切れ味抜群のツーシームを軸に攻め、鈴木を筆頭にカ軍の打者は意表を突かれたような見逃しや空振り三振が目立った。9奪三振で許した2安打はいずれも内野安打。三振を奪うたびに満員のスタンドから歓声が上がり、7回を終えベンチに下がる際はスタンディングオベーションを送られた。

球数115球は18年以降で最多。メルビン監督は「序盤は球数を投げさせられ、5回までと思ったが、7回まで投げてくれた。今年1番の投球だった」と称賛。この日2発で援護したタティスも「最高だった。ユウ・ダルビッシュの投球で始まり、チーム全体が良い試合をした」とたたえた。

米12年目を迎えた右腕はこれで日米通算192勝で、MLB通算は99勝(79敗)。123勝の野茂英雄以来となる米100勝にあと1勝だが、本人は「何も考えてない」と気負う様子はない。開幕からの出遅れを取り戻すべく、「次もいい投球ができるよう頑張りたい」と誓った。

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