オリックスからポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指す山本由伸投手(25)に対し、獲得を目指すヤンキースが今季、背番号「18」を意図的に空き番号にして準備していたことが明らかになった。

ニューヨークのテレビ局「SNY」のアンディ・マルティノ記者が28日(日本時間29日)、関係者の話として伝えた。日本のエースナンバーで、オリックスでも背負った「18」を用意するヤ軍だけでなく、他球団も「あの手この手」で山本説得に乗り出しそうだ。

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日本では、誰もがエースナンバーと認知する背番号「18」。メジャーでは先発投手ではなく、野手がつける傾向が高いものの、ヤ軍側は日本人選手の趣向をしっかりと理解していた。山本がオリックスや3月のWBCの侍ジャパンで背負ったこともあり、昨季つけていたアンドルー・ベニンテンディ外野手(現ホワイトソックス)の退団以降、ヤ軍は山本獲得への貴重な切り札として「18」をキープしていた。

これまで、日本人の先発投手は、レッドソックス松坂大輔をはじめ、マリナーズ岩隈久志、菊池雄星らが渡米時に「18」を希望。かつてのヤ軍では、黒田博樹が背負っていた14年、田中将大が同僚となる際には、先輩に次ぐ「19」を選択したケースもある。それだけに、条件面だけでなく、あらかじめ「18」を準備し、誠意を込めてアプローチをする作戦と言えそうだ。

最有力といわれるヤ軍は今季、編成トップのブライアン・キャッシュマンGMが来日し、9月9日のロッテ戦でのノーヒッターを直接視察。「お忍び」ではなく、ネット裏最前列で観戦し、試合終了の際、スタンディングオベーションで偉業を祝福。当日のチケットを「一生キープする」と話すなど、ラブコールを隠そうとしていない。

カブス、ジャイアンツ、レッドソックスなど強い興味を持つ球団も「18」は空き番号とはいえ、1年前から意図的に「18」を封印してきた事実は、ヤ軍最大のアピールポイント。対抗馬とみられるメッツの場合、来季からダリル・ストロベリーの永久欠番となるため「×」。山本が背番号にこだわるか否かは不明だが、総額300億円とも見込まれる金銭面などの条件だけでなく、誠意や情を重んじるのも日本人。ヤ軍を筆頭に10球団以上ともみられ、今後激化する「争奪戦」で、各球団はどんなプレゼンテーションを用意するのだろうか。

 

◆ヤンキースの背番号18 過去55選手がつけた。初代は1929年のウィルシー・ムーア投手で通算51勝49セーブ。55~59年のドン・ラーセンは、56年にワールドシリーズで唯一の完全試合。69~73年のマイク・ケキッチは通算31勝で、74年は日本ハムで5勝。妻と子供を同僚と交換した「スワッピング投手」としても知られる。96、97年のマリアノ・ダンカン内野手は通算1247安打。98年には巨人でプレーし、10本塁打。02、03年のジェフ・ウィーバーは通算104勝。06~09年ジョニー・デーモンは通算2769安打。11年は楽天でもプレーしたアンドリュー・ジョーンズ。12~14年は黒田博樹。今季は空き番だった。

 

◆山本獲得に関心を示す球団の「背番号18」の状況

▽ア・リーグ

・ヤンキース 空き

・レッドソックス デュバル(FA)

・タイガース ネビン

・レンジャーズ ガーバー(FA)

・マリナーズ マーロウ

 

▽ナ・リーグ

・メッツ 永久欠番(24年度から)

・フィリーズ ロハス

・カージナルス ウォーカー

・カブス 空き 

・ダイヤモンドバックス 空き

・ドジャース S・ミラー(FA)

・ジャイアンツ 空き

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