NHK総合は24日、午後9時からの「NHKスペシャル」で、ドジャースへの移籍が決まった大谷翔平投手(29)のロングインタビューを「メジャーリーガー大谷翔平~2023伝説と代償 そして新たな章へ~」と題して放送した。

大谷は9月に、18年のトミー・ジョン手術以来、2度目となる右肘の手術を受けた。番組にはトミー・ジョン手術の権威とされる医師キース・マイスター氏が登場。大谷が投げるスイーパーが、肘に大きな負担を掛けると説明した。

キース氏は「(スイーパーは)握って握って最後にものすごい力で投げる。収縮した肘の筋肉が急に引っ張られて伸びる。その動作が腱(けん)が剥がれる原因となりかねない」とスイーパーが体にかける負担を説明した。

また、ラプソードやハイスピードカメラを使い、映像とデータによって即時フィードバックを行いながら、新しい球種の獲得や配球戦略をアドバイスする「ピッチデザイン」についても言及した。「ピッチデザインはこれまでに見たことがないような球種を開発できるが、肘、肩、全身にとてつもない負荷をかける。バッターに対しては有効だが、ピッチャーにとっては持続可能ではない」と話した。

大谷は「僕の感覚としては一番は球速。78マイル(約125キロ)ぐらいで投げるスイーパーと、85マイル(約136キロ)以上で投げるスイーパーではまったく感覚が違う。ケガをして初めて分かりますけど、球速が上がることは、それだけトルク(力)かかる。肘にかかるトルクも大きくなるので、僕の感覚では球速上昇が一番の原因」と分析した。