【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)16日(日本時間17日)=四竈衛】「LAの大魔神」となったドジャース佐々木朗希投手(23)が、パーフェクトリリーフでワールドシリーズ(WS)進出へ王手をかけた。ブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦で2点リードの9回に登板。1回無安打無失点1奪三振と完璧に締めくくり、不慣れな救援の役割ながら連投にも意欲を見せるなど、ド軍救援陣の救世主が、あらためて存在感を発揮した。
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地元ファンからの「朗希コール」が、耳に心地よかった。9回2死、最後の打者を空振り三振に仕留めた佐々木は、ホッとした表情でナインとの勝利の儀式に加わった。「開幕してから、特にドジャースタジアムでなかなか思うような投球ができない中、いいイメージがこの球場にはそんなになかった。徐々に見える景色も変わってきてるので」。まっさらなマウンドに上がる先発と、試合を締めくくるクローザーとの立場の違いだけでなく、目に映る光景、空気が、春先とは異なっていた。
13日の第1戦では「あと1死」までこぎ着けながら、フィニッシュできなかった。球速減を指摘する声も聞かれたが、佐々木は動きが速くなっていた下半身の使い方を改良した。「とにかくゆっくり。足を上げるところから自分が思っているよりも、ゆっくり丁寧にやることだけを意識して、良かったです」。最速99・8マイル(約161キロ)のスピードだけでなく、3ボールにしない制球力も戻り、13球で3アウトを奪った。
9月下旬から配置転換となり、試合への入り方だけでなく、試合のない日など細かい調整ペースも完全に変わった。試合前は、他の救援投手が引き上げた後も、グラウンド内で短距離ダッシュを繰り返すなど、先発投手のメニューをミックスしながら体調管理を継続してきた。ただ、大舞台で好結果を残しても、慢心どころか、わずかな油断もない。「この短期間で、実際にフォームが良くない中で、ただ気持ちをポジティブにやったところで過信になってしまう。毎日、自分の中で納得できるまでしっかり調整して試合に向かうようにしてます」。
自身初のWSまであと1勝。試合後の会見で「完投してくれないかな、と思って試合を見てます」と笑わせた一方、今ポストシーズンは3セーブ目。連投について「大丈夫です」と言い切った佐々木には、暫定起用とはいえ、早くもクローザーのメンタリティーが備わっていた。



