【トロント(カナダ・オンタリオ州)23日(日本時間24日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、連覇をかけた舞台となるブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)へ挑む。敵地から開幕する第1戦は打者で出場し、その第1打席が注目される。前日はブルペン入り後にフリー打撃で調整し、34スイングで14本の柵越え。右翼5階席に当てる特大弾をかました。23年オフのFA交渉でも対面した敵将シュナイダー監督との舌戦もニヤリとかわし、心身ともに決戦へ準備を整えた。第2戦先発の山本由伸投手(27)、守護神を任される佐々木朗希投手(23)も順調に調整を終えた。
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壮大なチャレンジへ、準備が整った。前日のチーム練習で、一足先に右翼フィールドでキャッチボールを行っていた大谷。時折、独特の高笑いが響いた。WS連覇への挑戦権があるのはド軍のみ。その中心にいる大谷は言った。
「今まで対戦してきたチームも、本当に素晴らしいチームが多かったですけど、それ以上に自分たちのチームに対して自信があるし、絆というか、そういうものに自信をみんな持ってると思うので。それを試合の中で表現できたらいい」
場数を踏んできた大谷に、気負いはない。むしろ、挑戦へのワクワク感がみなぎっていたようだった。前日会見では大勢のメディアに囲まれ、ニヤリと笑った。23年オフのFA交渉で対面した敵将シュナイダー監督から「ブルージェイズの帽子と愛犬へのジャケットを返して欲しい」と“先制攻撃”されたが、「家のガレージ(車庫)にあります。大事にとっておきます」と笑顔でサラリと“防御”した。「本当に素晴らしいチームだなっていう印象を持っていたので、またこういう舞台で対戦できるっていうのは素晴らしいこと」と、前向きに捉えた。
もはや、因縁も何もない。昨年4月にトロントでプレーした当時と同様、打席に入る度に大ブーイングが予想されるが、「それをまた力に変えて頑張りたい」と意気込んだ。ド軍に移籍1年目の昨年4月末、すさまじい「ブ~~~~」の声が響く中、第1打席で本塁打を放った。エンゼルス時代の23年7月末は、両足のけいれんで状態が心配される中、第1打席で本塁打。相性のいいブ軍の本拠地で、ことごとく雑音をかき消すパフォーマンスで圧倒してきた過去がある。
大谷自身、敵地トロントのファンに対するリスペクトもある。再三問われるブーイングに関して、「野球に対する愛じゃないかなと。素晴らしいファン層、素晴らしい国民性というか、そこを含めて楽しみたい」と心を躍らせた。かねて、公言してきた連覇の目標。昨年は第2戦で盗塁を試みた際に左肩を脱臼し「本当の意味で全てを味わったわけではない」と話す。第2戦先発予定の山本に加え、守護神として期待される佐々木も控える。「自分たちの野球をまずできるように集中したい」。チームの思いも代弁し、決戦の舞台に立つ。
◆昨年のワールドシリーズでの大谷 メジャー7年目で初出場。ヤンキースとの第2戦で二塁へ盗塁した際、左肩を脱臼。途中交代した。第3戦以降は強行出場を続けたが、3試合で11打数1安打。シリーズ通算では5試合で19打数2安打0本塁打、打率1割5厘に終わった。右肘手術のリハビリ中で登板はなかった。



