【フェニックス(米アリゾナ州)21日(日本時間22日)=四竈衛】ホワイトソックス村上宗隆内野手(26)が本塁打キングに1差と肉薄した。ダイヤモンドバックス戦に「2番一塁」で出場。2回に4試合連続本塁打の9号を放つなど、5打数3安打1打点1四球の活躍で連勝に貢献した。日本人の4戦連発は史上3人目で、メジャー1年目では初。本塁打数はジャッジ(ヤンキース)と並ぶリーグ2位に浮上し、新人ながらタイトル獲得の可能性も膨らんできた。
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確信しても、すぐに歩き出さないほど、村上自身が納得できる1発だった。2回。相手は23年WBC決勝の米国戦で同点弾を放った右腕ケリー。内角寄りに沈むチェンジアップを完璧に振り抜いた打球は、美しい放物線を描いたまま、右翼席上段で弾んだ。「対戦経験もあったので、ある程度イメージしやすかった。前回(WBC)は真っすぐを打ったんですけど、今回はチェンジアップを打てたのですごく良かったと思います」。直後にバーガス、モンゴメリーもアーチを描き、球団6年ぶりの3者連続弾でリードを大量7点に広げた。
初対戦の相手が続く中、質の高い打席で順応性を証明してきた。4戦連発の最終球は、快速右腕の時速158キロ速球、左腕の外角カーブ、左腕のスライダー、そしてこの日は右腕のチェンジアップと、すべて異なる球筋を捉え、スタンドへ運んだ。「相手も配球している中で、たまたま違う球種になっている」と謙虚に振り返る一方、客観的な自己分析も忘れない。「しっかり相手のことを研究して、打席で感じたことをするというのを意識しながら」と、事前準備の重要性を口にする。
起床後のストレッチ、体のケア、トレーニング、球場入り後は室内ケージでの自主打撃、全体練習…と、開幕約1カ月間でほぼルーティンを定め、地道に繰り返してきた。「今年初めてプロでやっているわけじゃない。8年間続けてきたこと。そこは変わらずやっているぐらいです」。遠征先で休日となった前日は、チーム宿舎のリゾートホテルで完全休養。「ゆっくりできました」。心身ともにリフレッシュを済ませ、球場へ向かった。
6回の第4打席では、全力疾走して遊撃内野安打をマーク。6点リードでも手を抜かない姿勢をのぞかせた。試合後は「多分、僕の足が遅いと思っているので、僕もちょっと走れるぞ、というのを監督には伝えたいと思います」とおどけ、周囲を笑わせた。
5戦連発なら、過去12人が達成したメジャーの新人記録に並ぶ。時期尚早とはいえ、地元メディアの間では、早くもオールスター選出の声が聞こえるなど、話題は尽きない。今後は、新人王を含め、本塁打王のタイトル争いまで、「Mune」の呼び名は、一気に全国区へ広がりそうだ。
▼村上が日本人ではメジャー3人目となる4戦連発。ドジャース大谷が昨年7月19日から5戦連発したのが日本人最長記録で、大谷は昨年8月9日からも4戦連発を記録。カブス鈴木は昨年9月25日から4戦連発でシーズン最後を締めくくった。ちなみに、ヤンキース松井の最多は04、07年の3戦連発。村上の4試合連続本塁打は3人目で、のべ4度目となる。
▽ホワイトソックス・ベナブル監督(村上について)「どの球もいい位置でよくボールが見えている。必死で走ったり、よく試合を理解している。打つこと以上にそう見えるよ」。



