米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(21)がドラフト8巡目で指名を受けたMLBのマーリンズへの入団を決めたことが15日、関係者への取材で分かった。昨年、ソフトバンクからもドラフト1位指名されており、進路が注目されていたが、米国でメジャーを目指す道を選んだ。どちらに進むにしても今月内が交渉期限で、早期決断が求められていた。
◇ ◇ ◇
佐々木が選んだのはマーリンズ。子どもの頃からの夢の舞台、メジャーへの道だった。小学校時代、バリー・ボンズに憧れた。今では大谷翔平や菊池雄星といった高校の先輩の活躍が、視界に入る。この道を選んだのは必然だったのかもしれない。
ドラフト初日の4巡目(全体135位)以内ではなく、8巡目(全体235位)指名となったことも影響はなかった。地元岩手の花巻温泉で指名を見届けた際、マネジメント会社「ナイスガイ・パートナーズ」の木下博之代表によると「一瞬顔がほころんだようには見えましたけど、すぐ真剣な顔に戻った印象」で、順位に関係なく「自分の評価を聞いてみたいという思いが強かった」と前向きに考えている様子だったという。
渡米はせずに代理人を通して交渉を進めた。7月末までの期限に余裕を持って決断を下した。近日中に、故郷・岩手で会見に臨む。
マ軍フランキー・ピリエル球団副社長からは「麟太郎は素晴らしい人柄で、桁外れのパワーとポテンシャルを秘めている。今後さらに伸びる可能性も十分にある」と高く評価された。「難しい決断だが、彼は最善の選択をすると思う。どんな決断をするか楽しみ」とマ軍入団の道を選ぶことを期待されていた。
ソフトバンクからも王貞治球団会長、城島健司CBOらにもてなされ、施設見学などを行っていた。日本球界屈指のハイテク施設に好印象を抱いたが、幼少期からの夢の道との比較では、かなわなかったようだ。
今後は、マーリンズ傘下のマイナーチームで、メジャー昇格を目指して奮闘することになる。満額だと1億5000万円のソフトバンク入団の際よりも安価な23万9200ドル(約3830万円)前後の契約金が見込まれる。佐々木の決断にお金は関係なかった。
◆佐々木麟太郎(ささき・りんたろう)2005年(平17)4月18日生まれ、岩手県北上市出身。幼少時から野球を始め、江釣子小1年時から江釣子ジュニアスポーツ少年団に入団し、江釣子中時代には大谷翔平(ドジャース)の父徹さんが監督を務める金ケ崎シニアでプレー。花巻東では1年春からベンチ入り。甲子園には2度出場。2年春が初戦敗退、3年夏は8強。高校通算140本塁打。24年9月にスタンフォード大へ進学。184センチ、113キロ。右投げ左打ち。家族は両親と妹。
◆日本のプロ経験がない日本人大リーガー 日本のプロ未経験でメジャーデビューしたのは鈴木誠(滝川二中退)、多田野数人(立大)、田沢純一(新日本石油ENEOS)、加藤豪将(ランチョバーナード高)、そして今季デビューした西田陸浮(オレゴン大)の過去5人いる。



