西武土肥義弘投手(34)が今オフ、海外FA権を行使して米球界に挑戦することを25日、明らかにした。この日の練習後、球団と話し合い「FA宣言します。来年アメリカに挑戦すると伝えました」と堂々と語った。前田球団本部長は「来年も戦力と考えていたが、彼の気持ちを尊重したい」と容認する考えを示した。FA権を行使しての残留は認めない球団方針で、退路を断っての宣言となる。

 西武に復帰して2年目の今季は中継ぎで25試合に登板し、主に左のワンポイントとして奮闘。横浜時代には「巨人キラー」と呼ばれ、一時代を築いた。「昨年の夏ごろからひじの状態が良くなり、残り少ない野球人生を違うところで勉強したいと思った。最後の目標をメジャーで投げることにした」と一念発起した。

 年齢や実績から、厳しい挑戦であることは覚悟している。「2Aでも3Aでも、勉強したい一心」とマイナー契約でも、夢を追う気持ちが上回る。今後の交渉は、マネジメント契約している「デュアルアームス」の代理人に一任し、吉報を待つ。