<ワールドシリーズ:フィリーズ5-4レイズ>◇第3戦◇25日(日本時間26日)◇シチズンズバンクパーク

 身長差22センチ、体重差36キロの小兵ロリンズと大男ハワードの活躍でフィリーズが第3戦をものにした。体形的には対照的な2人だが、漫才コンビのような楽しさとノリで息もピッタリ。06年にハワードがナ・リーグのMVPに輝くと、07年にはロリンズも負けじと続いた。「彼は何でも僕のことをまねしたがるからね」とハワードが言えば「言っておくけど歌手デビューは僕のほうが先だよ」とロリンズ。自らレコード会社を設立して曲の発表まで行ったが、家族の不幸で大々的な旗揚げは来年に延期された。

 「ワールドシリーズだからって何かが変わるの?

 ボールがでかくなるわけではないし、バットが硬くなるわけでもない。誰もスーパーマンに変身したりはしないよ」と超冷静なロリンズに対し「それでもこんな舞台に立てるなんて特別な気持ちになるよ」とハワードはちょっと感慨深げ。この2人をこれ以上乗せてしまうと、レイズも勝ち目がなくなる。(鉄矢多美子)