覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで2日夜に現行犯逮捕された元プロ野球選手清原和博容疑者(48=東京都港区)が、覚せい剤の使用についても認めていることが3日、警視庁への取材で分かった。

 清原容疑者をめぐる捜査では今後、覚せい剤の入手ルートが焦点となる。すでに所持と使用を認めるなど“完落ち”(完全に自供すること)状態とみられるだけに、購入先などの情報を供述する可能性もある。同じ経路で薬物を得ていたとされる著名人らに捜査が波及する可能性を指摘する声も出ている。

 事情を知る関係者によると、すでに昨年ごろの時点で、清原容疑者の薬物情報を詳しく知る複数の人物が、捜査当局に情報提供していたという。この関係者は「中にはメールのやりとりなど有力な『状況証拠』を提供した人や、入手ルートについての具体的な情報を話している人もいるといい、それらが今回の逮捕に結びついたようだ」と指摘した。

 今回、逮捕に結びつく有力情報を提供した人の中には、捜査当局に対し、「この人たちもクスリをやっている」とばかりに、芸能人ら著名人、芸能関係者らの名を、当事者しか知りえない具体的根拠とともに挙げている人がいるという。「清原容疑者の覚せい剤入手先と同じ系列のルートから、複数の有名芸能人や著名人らが薬物を入手しているとの情報です。実際、今回、清原容疑者の逮捕につながったことから情報の確度は高い。すでに捜査当局も具体名は把握しており、摘発に向け動きだす可能性はある」(同関係者)。

 今回、警視庁は清原容疑者に対する内偵捜査を1年以上続けていたとされる。捜査関係者は「著名人がらみの薬物事案の捜査は特に長期間かけて慎重に進めるので、必ずしも今後『芋づる式』に薬物逮捕が起きるかは不透明。しかし『完落ち』状態とみられる清原容疑者が調べに対し、ほかの人の名をうたう(供述する)可能性もあり、さらなる著名人摘発もありうる。近い将来、芸能界に衝撃が走るかもしれない」と指摘した。