「僕は不器用なので」

 入団当初からバットの型をほとんど変えていないのも「格好良く言えば、自分が分からなくなる」。同じ道具、環境のなかで自分の本当の状態を把握したい、打席のなかで余計なことも考えたくないと言う。不器用だから休むことなく練習する。とぎすませた感覚で4回にも1死から鮮やかに中前打を放って出塁。2点を追う状況でチーム初安打を放ち、エルドレッドの2点適時打を呼び込んでいた。

 交流戦打率はトップの4割2分で、交流戦首位攻防戦のここ2試合で4発。西武と阪神が敗れたため、交流戦最高勝率の争いはソフトバンクとの一騎打ちとなった。視界にとらえた球団初の“タイトル”。丸は「明日勝てば、必然的についてくる。しっかりとりたい。モチベーションの1つでもあるし、自信にもなる」と表情を変えずに意気込んだ。どっしりと座る3番。丸がいつもの仕事でチームを導く。【池本泰尚】

 ◆交流戦勝率1位の行方 1位争いは広島とソフトバンクに絞られた。今日18日の直接対決で広島が○か△ならば広島が初の1位。ソフトバンクが○のケースは両チーム12勝6敗で並ぶが、直接対決で勝ち越すソフトバンクが3年連続7度目の1位となる。最終戦の直接対決で1位が決まるのは14年以来2度目。14年は最終戦を残して1位ソフトバンクが14勝7敗2分け、2位巨人が15勝8敗。6月22日の最終戦で、巨人が10-5でソフトバンクを下し逆転で1位に輝いている。