広島が「日本生命セ・パ交流戦」の勝率1位に逆王手をかけた。前日16日に3打席連続本塁打を放った丸佳浩外野手(28)が、2-2の8回に2試合連発となる決勝の12号ソロを放った。今日18日、交流戦最終戦のソフトバンク戦(マツダスタジアム)で勝った方が1位となる。球団初の栄光をつかむため、交流戦打率4割2分を誇る丸が、その先頭に立つ。

 がっしり両足で地面をつかまえ、丸はバットを振り下ろした。パ・リーグ最多タイの19ホールドポイントを誇る岩崎の初球。真ん中の152キロを一閃(いっせん)。フルパワーが伝わったバットにはじかれ、打球はバックスクリーン左へ吸い込まれた。前日に3打席連発の離れ業を成し遂げたが「今日の方が達成感、充実感がある」と喜んだ。

 試合前、左足に「ま」、右足に「る」と名前を書いた黄色のサンダルからスパイクに履き替える。靴ひもを1度がっちりと締めると、守備でも攻撃でも履き替えることはない。すべてはプレーに集中するため。脱着式のテープのものも試したが、靴の中でほんの少し足がぶれることが嫌だった。違和感を嫌う繊細な感覚。だが丸は「そんないいもんじゃない」と言った後、一言で自分を表現する。