セ、パ両リーグは7日、6月の「日本生命月間MVP賞」を発表し、セの投手部門は、中日岩瀬仁紀投手(42)が、両リーグ通じて最長ブランクとなる12年ぶり2度目の受賞を果たした。

 岩瀬が完全復活を告げた。6月は14試合に投げて1勝1セーブ、失点なしの防御率0・00。リーグ最多の10ホールドとフル回転。23日の巨人戦では3年ぶりのセーブも挙げた。05年4月以来、12年ぶりの受賞は、セ・パ通じて最長ブランク。42歳7カ月は、元中日山本昌の43歳0カ月に次ぐ。

 「まさかというか、救援投手にはあまり縁がないものと思っていた。開幕から手応えをつかんでいたのが、結果となって表れたのだと思う。結果がついてくると自信にもなる。この年齢でも取れると若い人たちに示すことができた」

 昨年まで2シーズンは左肘の不調に苦しんだが、ロッテ井口と並ぶ球界最年長42歳は、全盛時を想起させる活躍ぶりだ。19年目の今季は長年の武器にしていた曲がりの大きいスライダーに変えて、カットボール系、シンカー系の新球を駆使。「昔と比べて『ピッチング』ができるようになった」と熟練の技を見せている。

 史上最多セーブを誇る鉄腕は、米田哲也がもつ通算949登板のプロ野球記録にも迫る。「そこは意識しない。とにかく信頼される投手になって少しでもチームに貢献したい」。この日のDeNA戦でも2番手で登板し、2/3回を無失点。阪神マテオと並んで22ホールドはリーグトップとなった。