巨人畠が、将来的な「菅野化計画」の第1歩を踏み出す。12月中旬から菅野らとハワイで行う合同自主トレで、エースの独自球種「ワンシーム」を注視する。「キャッチボールとかで投げていただくことがあると思います。どんな回転、軌道なのか。間近で直接受けて勉強して、握りも聞きたいです」と、150キロ以上で右打者の内に沈むボールの体感を心待ちにした。

 来季に向けた習得を目指すのではなく、将来を見据えて財産にする。「まずは今ある球種の精度を完璧にすること。新しいボールはその後です」と段階を踏む。現在の持ち球は最速155キロの直球、スライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップ、フォークの6種類。数年後に右打者の内を突く7種類目が現実となれば、投球の幅は飛躍的な広がりを見せる。

 スライダー系を使う右投手だが、プレートの一塁側を踏んで投球してきた。「右打者のインコースに投げると、刺さる角度になる。直球が自然にシュートする時もある」と長所を自覚している。既に内角への高い意識があり、下地は十分。「全てをレベルアップさせます」と、いつか並ぶ瞬間まで日本のエースの背中を追いかける。【松本岳志】