楽天則本昂大投手(26)は開幕投手をだれにも譲らない。同投手は2日、福島市内のホテルで行われた「シーズン報告会」に伊志嶺忠捕手(32)八百板卓丸外野手(20)とともに参加。450人のファンを軽妙なトークなどで楽しませた。

 その後、メディアを前に「(シーズン)1発目の試合から投げられる準備は今からしていきたい。監督、コーチが決めることですが」と2季ぶりの開幕投手に名乗りを上げた。来年、西武から加入して2季目となる岸がすでに「先発投手としてそこを目指してやっていきたい」と話しており、則本は受けて立った形だ。

 岸とは今季、確かな信頼を築いてきた。6月15日ヤクルト戦前のキャッチボールで則本の状態が良くないことを察知した岸が「この試合が終わったら(間隔を)空けてもいいんじゃないか?」と助言。則本は6月26日のオリックス戦まで登板せずに調子を持ち直した。「あそこで休まなかったらどうなっているか分からない」と感謝する。

 そんな間柄だからこそ、自分たちが切磋琢磨(せっさたくま)すればチームにも良い影響を与えると考える。「岸さんだけじゃなくて美馬さんも。3人でガンガン意識しながらやればもっともっと高みにいける」。そんな願いを込めた開幕宣言だった。【千葉修宏】