阪神の新外国人ディエゴ・モレノ投手(30=インディアンス)がベールを脱いだ。沖縄・宜野座キャンプ3日目の3日に初めてブルペンで投球練習を行った。捕手を座らせて、26球。ストレートとカットボールに加え、「魔球」高速チェンジアップを披露した。通常は打者のタイミングを外す緩いボールだが、モレノは違った。スピードは速く、ストンと落ちた。

 「最初にしては、沈んだね。マウンドも違和感なく、投げられたよ。ボールが違うことに気づいた。少し小さいね。大したことではない。慣れていきたい」

 使用球の違和感はあったが、来日初投球に自ら合格点をつけた。あくまで試運転だったが、他球団の007は新加入の右腕に警戒心を強めた。巨人森中スコアラーはブルペンを視察し、真剣な表情で分析した。「アバウトなフォームと思っていたが、コントロールがまとまっている。キレもあるし、驚いた。大崩れしそうにない感じだ。チェンジアップは、フォークに近い。打者にはそう伝えておかないと」。

 外国人の1軍枠はメッセンジャー、マテオ、ドリス、ロサリオで確定。ヤクルト山口スコアラーは「彼が(外国人投手で)4番手というのは層の厚さを感じる。割って入る可能性はある。報告します」と力をこめた。モレノはバックアップ的な立場だが、油断できない印象を敵チームに植えつけた。【田口真一郎】